「...君はまた何をしに来たんですか?
しかもわざわざスタジオに邪魔しに来るなんて。」

「あの、マカ...いえ、聖塚さんに何をしたんですか?」

「何をとは?」

「訴えるって本当ですか?」

「知りません。その手の話は僕の管轄ではないので。」

「知らないって...。大室さんが訴状を出したんじゃないんですか?」

「代理人に任せてありますから。」

「そんなこと...任せてあるで済まされる話じゃないでしょう?」

「何を言っているんですか。任せてあるで済まされる話ですよ。いくら僕とはいえ、身の危険を全て察知して回避できる能力があるわけではないのですから。」

「でも...マカは何もしていません!
訴えるなんていくらなんでも酷いと思いませんか?」

「別に思いません。訴訟は事実を確定するためのこちらの努力ですからね。悪く言われるようなことではありませんよ。」

「そんな...。」

「仕事の邪魔です。第一あなたは誰の許可を得てここにいるのです?」

「それは...。」

「お引き取りください。うちの管理人は厳しいですよ。」

「...。」

「懲りない人ですね。今日は忙しいので後日連絡というかたちでいいでしょう?」

「...はい。」