もう何もかもが嫌だ。 消えてしまいたい。 女子高生、真壁沙羅は、度重なるいじめや家庭での暴力に苦しんでいた。 心が痛い。 痛くてたまらない...。 これ以上、苦しむより、 ここで終わらせたほうが、 ...。 悲しい区切りをつけようと向かった先で、出会ったのは、1人の少年だった...。 (この物語は、一部暴力的、残酷だと思われるようなシーンが含まれている場合があります。そのような表現が苦手な方はご注意ください。)

お前が好きだなんて俺はバカだな。 巳鎖学院高校に通う女子高校生、美咲結野(みさきゆいの)は、学校で大人気の先輩、遠谷美礼(とおやみれい)にそう告げられる。 今まで、ずっと私だけバカにされてきたのに、まさか、先輩が自分のことを...。 「さっきの顔、腹立つ。特に俺に向けられてないところとか。」 「授業中寝るなんて良い加減にしろ。 俺以外に寝顔なんて見せてんじゃねえよ。」 「好きだって言ってんだろ。何回言ったら分かるんだよ、バカ。」 結野は先輩の言動に悩まされながらも、確実にその距離を縮めていく...。 でも、自分の少し前の出来事や、家族のこと、学校のこと、先輩の過去...。 それが、少しずつ歯車を狂わせる。 彼がその末に発した言葉とは、 そして、2人の恋の結末は...？