緑「よく寝れた?2人でベッドなんか入ったら狭くて寝返りもうてなかったんじゃない?」
橙「なぁ拓実だけずるない?天咲、」
桃「今日は俺とも一緒にお昼寝しよーぜ!」

やいのやいのと天咲に攻め寄るみんなが可笑しかったけど、肝心の天咲は

天咲「…ごめんみんな、みんなに話さなきゃならないことがあるの」

険しい顔でみんなに告げた。
少し静まりかえる部屋。

赤「…その前に、ご飯食べよう。冷めないうちに」

話をする前に、ご飯を食べることにした。
健斗さんの作る料理はいつものように美味しかった。
食後にコーヒーとお茶菓子を並べ、作戦会議の位置に、天咲を入れた。

天咲「ここへ来た時からずっと、親を殺した犯人を殺すつもりでいた。
誰に止められようとも、その意思は変えるつもりもないし、変えようとも思わない。
…でもここへ来て、みんなと出会って、このままみんなと過ごしたいと思った。
それなのに、黒い車が私のことを追うようになった」
緑「気づいてたんだな」
天咲「私のマイクロチップを狙ってるのは分かりきってたことだし、
その中に入ってる情報も、犯人だって特定できてる。
でも、下手したらみんなの命が…」

天咲は本心を語っていた。
嬉しいことに、ここでの生活をよく思ってくれていたことにも、偽りはないようだ。

青「…そんな簡単に死なねぇよ、俺たちは」
桃「まあ、この界隈じゃ無敵だって恐れられてるぐらいだもんな」
橙「天咲の護衛くらい、余裕やんな」
天咲「護衛なんかしなくていい、1度死んでたはずの命だから。
…もう一度死ぬことなんて、何も後悔はない」