気の置けない友人の、キレイな顔を思い出しながら口を開く。
「入社してからずっと彼氏がいないからって、バカにしないでよね。私のことキレイだって言ってくれる男の人だっているんだから」
隣に座る南雲とは反対側に、つんと顔を上げながら言った。
『物好きもいるもんだな』
返ってくるであろう言葉を予測して身構える。けれどいつまで経っても何の言葉も返ってこなかった。
「南雲?」
黙ったままの彼の方を向くと、カウンターの向こう側を真っ直ぐ見る横顔が目に入った。
まるで壁の向こうに天敵でも見つけたみたいに、睨みつけている。
「南雲……?どうかしたの?」
もう一度呼びかけた私の声など届いてないみたいで、彼はしばらくそのまま黙っていた。
「入社してからずっと彼氏がいないからって、バカにしないでよね。私のことキレイだって言ってくれる男の人だっているんだから」
隣に座る南雲とは反対側に、つんと顔を上げながら言った。
『物好きもいるもんだな』
返ってくるであろう言葉を予測して身構える。けれどいつまで経っても何の言葉も返ってこなかった。
「南雲?」
黙ったままの彼の方を向くと、カウンターの向こう側を真っ直ぐ見る横顔が目に入った。
まるで壁の向こうに天敵でも見つけたみたいに、睨みつけている。
「南雲……?どうかしたの?」
もう一度呼びかけた私の声など届いてないみたいで、彼はしばらくそのまま黙っていた。



