「だから何だよ! それでももっと一緒にいて欲しいって、話を聞いて欲しいって思ったらいけないのか?」
まるで赤ん坊が鳴くかのような甲高い声で、愁斗は叫んだ。
いけないなんて言っていない。けれど俺は、そうとれる行動をしてしまったのかもしれない。アホ。何してんだよ。愁斗はまだ中一で、姉に甘えたい年頃なのに。
もう十分だ。
これ以上真希さんとの生活のためを思って学校のことを相談しないで生きたら、きっと愁斗は壊れてしまう。
「ごめん。もう頑張るな。これからはとことん相談して、とことん甘えろ」
走って愁斗の隣に行って、華奢なその身体を抱きしめた。
「やめろ。ジュースくせぇんだよ!」
「ごめんね、ごめんね愁斗。私、夜の仕事やめて、これからはもっと愁斗との時間作るから、だからちゃんと、お話してくれる?」
真希さんも俺と一緒に愁斗を抱きしめた。
真希さんの瞳から涙が溢れ出している。
「うっ、うっ、うん。ごめん」
嗚咽を漏らしながら、愁斗は真希さんに謝った。それを見てゆっくりと頷いてから、真希さんは愁斗の涙をハンカチで拭った。
会計が終わると、俺達は郁也とその両親と店員にしっかりと頭を下げてから店を出た。
店から出ても愁斗と真希さんは泣いたままで、二人は俺の部屋があるマンションに着く頃にやっと泣き止んだ。
靴を脱いで手を洗うと、愁斗はすぐに夏菜の部屋に行ってしまった。
慌てて後を追って部屋の中に入ったら、愁斗はすでに夏菜のベッドの上にいた。
愁斗は俺を見向きもしないで、布団に潜り込んだ。
よっぽど疲れたんだな。
「ごめん」
部屋を出ようとしていたら、不意に声をかけられた。
赤ん坊みたいだと暴言を吐いたことを言っているのか?
ドアを閉めてから、愁斗のそばに行った。
愁斗は壁側を向いて、頭だけを布団から出していた。俺がいる方を向いてはくれないのか。
「いい。もう怒ってない」
愁斗のお腹をポンポンと叩いてから、ベッドの前の床に腰を降ろした。
「俺、怖かった。誰にでも助けを求められるお前が。……姉ちゃんは、もっと人を頼れって言ってたけど、俺には十分すぎるくらい頼れてるように見えて、そんなお前にいつか姉ちゃんを奪われるんじゃないかって……」
それで、今朝から俺と真希さんを引き離したがっていたのか。
「愁斗、真希さんは愁斗だけのお姉さんだ。俺が真希さんと友達になろうと恋人になろうと、それだけは変わらない」
「そうだけど、人って恋愛したら周り見えなくなるから、お前と姉ちゃんが好き同士になったら、姉ちゃんは俺のことなんて考えてくれなくなるかと思って」
「心配するな。大丈夫だよ、真希さんはきっとそうならないから」
「わかんねぇじゃん」
愁斗は破けそうなくらい力を込めて布団を握った。
「信じてやれよ。大好きなんだろ?」
ベッドの端に座って背中を撫でてやった。愁斗はゆっくりと首を動かして、俺を見上げた。
「そうだけど……俺なんて運動も勉強もできないし、後先考えないですぐに行動しちゃうし、本当に何も取り柄なんてないから、お前を選ぶ気しかしなくって」
愁斗ってこんなに自己肯定感低かったのか?
まるで赤ん坊が鳴くかのような甲高い声で、愁斗は叫んだ。
いけないなんて言っていない。けれど俺は、そうとれる行動をしてしまったのかもしれない。アホ。何してんだよ。愁斗はまだ中一で、姉に甘えたい年頃なのに。
もう十分だ。
これ以上真希さんとの生活のためを思って学校のことを相談しないで生きたら、きっと愁斗は壊れてしまう。
「ごめん。もう頑張るな。これからはとことん相談して、とことん甘えろ」
走って愁斗の隣に行って、華奢なその身体を抱きしめた。
「やめろ。ジュースくせぇんだよ!」
「ごめんね、ごめんね愁斗。私、夜の仕事やめて、これからはもっと愁斗との時間作るから、だからちゃんと、お話してくれる?」
真希さんも俺と一緒に愁斗を抱きしめた。
真希さんの瞳から涙が溢れ出している。
「うっ、うっ、うん。ごめん」
嗚咽を漏らしながら、愁斗は真希さんに謝った。それを見てゆっくりと頷いてから、真希さんは愁斗の涙をハンカチで拭った。
会計が終わると、俺達は郁也とその両親と店員にしっかりと頭を下げてから店を出た。
店から出ても愁斗と真希さんは泣いたままで、二人は俺の部屋があるマンションに着く頃にやっと泣き止んだ。
靴を脱いで手を洗うと、愁斗はすぐに夏菜の部屋に行ってしまった。
慌てて後を追って部屋の中に入ったら、愁斗はすでに夏菜のベッドの上にいた。
愁斗は俺を見向きもしないで、布団に潜り込んだ。
よっぽど疲れたんだな。
「ごめん」
部屋を出ようとしていたら、不意に声をかけられた。
赤ん坊みたいだと暴言を吐いたことを言っているのか?
ドアを閉めてから、愁斗のそばに行った。
愁斗は壁側を向いて、頭だけを布団から出していた。俺がいる方を向いてはくれないのか。
「いい。もう怒ってない」
愁斗のお腹をポンポンと叩いてから、ベッドの前の床に腰を降ろした。
「俺、怖かった。誰にでも助けを求められるお前が。……姉ちゃんは、もっと人を頼れって言ってたけど、俺には十分すぎるくらい頼れてるように見えて、そんなお前にいつか姉ちゃんを奪われるんじゃないかって……」
それで、今朝から俺と真希さんを引き離したがっていたのか。
「愁斗、真希さんは愁斗だけのお姉さんだ。俺が真希さんと友達になろうと恋人になろうと、それだけは変わらない」
「そうだけど、人って恋愛したら周り見えなくなるから、お前と姉ちゃんが好き同士になったら、姉ちゃんは俺のことなんて考えてくれなくなるかと思って」
「心配するな。大丈夫だよ、真希さんはきっとそうならないから」
「わかんねぇじゃん」
愁斗は破けそうなくらい力を込めて布団を握った。
「信じてやれよ。大好きなんだろ?」
ベッドの端に座って背中を撫でてやった。愁斗はゆっくりと首を動かして、俺を見上げた。
「そうだけど……俺なんて運動も勉強もできないし、後先考えないですぐに行動しちゃうし、本当に何も取り柄なんてないから、お前を選ぶ気しかしなくって」
愁斗ってこんなに自己肯定感低かったのか?



