死のうと思った日、子供を拾いました。


「葬式は一週間後の土曜日にしようかと思うのだけれど、流希くんは、その日でも大丈夫かい?」

「はい、土曜日なら大丈夫です」

 仕事を休んでることを悟られないようにしないと。たたでさえ夏菜のことでお義父さんもお義母さんも落ち込んでしまっているというのに、俺が仕事を休んでるなんていったら、きっとさらに落ち込んでしまうから。

「そうか、よかった」

「場所はお義父さん達の家の近くですよね」

 葬儀屋は駅のどこかに、必ずと言っていいほどある。そのため、俺と夏菜が住んでる家の近くで葬式をするのが俺にとっては一番楽なのだが、葬式の場所は、楽だからそこにしようと安易に決めるべきではない。なんせ夏菜の最期の場所を決めるのだから。

 俺はお義父さんとお義母さんと葬儀会社の人とよく話し合い、葬式は夏菜が生まれ育った町の葬儀場ですることに決めた。


「……ああ。時間は十九時にしようと思うんだけど、それで大丈夫かな?」

「はい。問題ありません。……夏菜と話もしたいので、朝の十時には、お義父さん達の家に着くようにしますね」

「ああ、わかった」

「それじゃ、失礼します」

「流希くん! 夏菜が死んだからって、間違っても、自殺なんかしようとするなよ。君がそんなことをしたら、夏菜は死んでも死にきれない」

「……そんなの分かってますよ! でもっ、あいつは死んだんですよ!! 本当は今日、結婚するハズだったのに! 俺は、夏菜に会いたい。あいつを抱きしめたい。そのためなら、今自分が死んだっていい!」

「子供みたいなことを言うんじゃない! 私だって辛い! 今すぐにでも死にたくなるほど! 私だって夏菜に会いに行きたい! でも行ったら、本当に行ったら、きっと夏菜は私達と口も聞いてくれない」

「……わかってますよそんなのっ!! それでも俺は、そんなのっ、受け入れられません」