(いや、そんなことより…)



…そんなことよりも。



とんでもない真実を知ってしまった。



音宮のおじさんとなずなが親子で。

なずながリラだってことは、確信したのだけど。

なずな自身が昔をよく覚えていないから、お互いに気付かないままだった、ということもわかった。



でも…まさか。

おじさんが重傷を受け入院した理由が。

親父を護ったため、だなんて…!



(なずなは…)



なずなは…この事を知っているのか?

いや、知らないワケがないか。



でも…任務遂行上の事であったとしても。

俺の親父が助かって…自分の親父が重傷を負って。



どう…思ってるんだ?



…なのに、俺は。



『好きだって言ってんだろうが!』



こんなこと…言っても、良かったのか?

何も知らないで、俺は…!



事の重大さがわかった途端。

突如として、罪悪感が込み上げてきた。