昼休みが終わり、仕事に戻ると、総務部の後輩の真莉ちゃんが案の定やって来た。

「先輩、社長とどう言う関係ですか？」

「どう言うって、社長と社員だよ」

真莉ちゃんは疑いの眼差しで私を見た。

「社長は唯の社員を名前で呼び捨てにしません、それから昼休み一緒にご飯食べたりしませんよ」

「一緒にご飯食べたわけじゃ無いよ、ちょっとお裾分けしただけ」

「先輩、それを一緒に食事したって言うんです！」

と、そこへ目黒くんもやって来た。

「つばさ、ちょっといい？」

ギクっ、私は戸惑いを隠せなかった。

「社長と一緒に食事したって、もっぱらの噂だけど、どう言う事？」

「一緒に食事だなんて、ちょっとお裾分けしただけ」

「社長室で一緒に食べたの？」

目黒くんは疑いの眼差しで私を見つめた。
私が答えに困っていると、そこに社長がやって来た。

「つばさ」

「社長！」

社長は私の腕を引き寄せ、自分の背へ回した。

「昼休み、つばさと一緒に、つばさの手作り弁当を食べた、デートにも誘ってるが、何か問題あるか？」

「社長、つばさは俺の彼女なんで、つばさを誘うのはやめてください」

「そうか、それなら彼氏らしい事してから言って欲しいな」

目黒くんは社長を睨み、総務部へ戻った。