甘やかすのはキミ限定。

自分の仕事ひとつきっちりできない私なんて、マネージャーとして機能してないに等しい。


溢れそうになった涙を、ぐっとこらえる。




「俺がいつ邪魔だって言った?」



……え?



「きゃ、キャプテンっ……!」



マネージャーさんたちが、慌てた様子で名前を呼んだ。

私も、再び視線を向ける。


そこには、私のことを言っていたマネージャーさんたちをじっと見つめているキャプテンの姿があった。



「これは、その……」

「大して仕事もしないくせに、頑張ってる子下げるようなこと言うマネージャー、うちのバスケ部には必要ないよ」



キャプテン……。



「す、すみませんっ……!」



顔を真っ青にして、キャプテンの前から逃げて行ったマネージャーさんたち。