甘やかすのはキミ限定。

キャプテンの手を煩わせてしまうわけにはいかないっ……。



「こんなのしおちゃん1人じゃ持てないでしょ」

「で、でも、キャプテンの練習時間が……」

「ははっ、このくらいすぐだよ。ていうか、俺も部室に忘れ物とりに行くついでだから」



……うう、優しすぎる……。



「あ、ありがとうございます」



こうやっていつも、結局はキャプテンの優しさに甘えてばかりだ。


マネージャーは、部員をサポートする役割なはずなのに……私がサポートしてもらっている。

こんな私は、マネージャー失格だ……。



「行こっか?」

「は、はい」



それに……

こうやってキャプテンといる時間が増えて、喜んでしまう自分がいる。

大好きな……キャプテンの隣にいられることに。