いつもの朝。体育館。
「それじゃあ、今日も練習始めるぞー」
顧問の先生の声を合図に、一斉に動き出すバスケ部の部員たち。
私もマネージャーとして、すぐに自分の仕事を始めた。
今日は、朝のうちにタオルの洗濯をして、放課後に使えるようにしなきゃ。
そう思い、洗濯カゴを持って洗濯の場所へ向かう。
タオルがたくさん入れられたカゴは重くて、足元がふらついてしまう。
「生田(いくた)さん、これ洗濯お願い」
同じマネージャーの先輩が、そう言って、さらにカゴの中に洗濯物を乗せた。
「は、はい!」
うう、重たいっ……。
ますます足元がおぼつかなくなって、慎重に、かつ急ぎながら頑張って運ぶ。