継母がこんなに幸せでいいのでしょうか!?村一番の嫌われ者だったのに、三つ子たちとコワモテ公爵に溺愛されて困惑中です

 ジークとの結婚が嬉しくて、幸せで、彼のことばかりで頭が一杯になっていた。アンジェラが怒るのも、当然だろう。

(ダメダメ! 自己嫌悪するのはアンジェラを見つけてからよ)

「どういうことだ?」
「誘拐とかではなく、アンジェラが自分で出て行ったなら、きっとジーク様に見つけて欲しいと思ってるはず。だから、ジーク様にしかわからない場所に隠れてるはずです」
「俺との思い出? と言われても、アンジェラは俺を怖がっていたようだから、どこかに連れて行ってやったこともないし」
「も~ジーク様は鈍すぎます! どっからどう見ても、アンジェラはジーク様が大好きですよ」

 アンジェラはいつも恥ずかしそうに、でも心底嬉しそうに、ジークの背中を見つめていた。あれのどこが、怖がっていたというのだろうか。

 エイミは初めて、ジークに苛立ちを覚えた。

「ささいなことでもいいんです! なにかアンジェラに関することを」
「あぁ」

 ジークはなにかを思いついたという顔をした。