「どこにもいない。本格的に森を捜索するとなれば、色々と準備が必要だから一度戻った」
「あの、ジーク様!」
ジークは慌ただしく準備を進めようとしていたところだが、エイミは思いきって声をかけた。
「なんだ? 急ぎでなければ後で……」
ジークは気が急いているようだ。
「アンジェラとの思い出の場所とか、印象深い出来事とか、そういうの、なにか思いつかないですか?」
ジークとエイミの結婚が決まって以来、アンジェラはどこか寂しそうにしていた。ジークをとられてしまうような、自分の居場所がなくなるような……そんな心許ない気持ち、エイミは誰よりも知っているはずだったのに。
(それなのに、自分のことばかり考えて浮かれて……一番大切な母親代わりという役目をほったらかして……最低だわ)
「あの、ジーク様!」
ジークは慌ただしく準備を進めようとしていたところだが、エイミは思いきって声をかけた。
「なんだ? 急ぎでなければ後で……」
ジークは気が急いているようだ。
「アンジェラとの思い出の場所とか、印象深い出来事とか、そういうの、なにか思いつかないですか?」
ジークとエイミの結婚が決まって以来、アンジェラはどこか寂しそうにしていた。ジークをとられてしまうような、自分の居場所がなくなるような……そんな心許ない気持ち、エイミは誰よりも知っているはずだったのに。
(それなのに、自分のことばかり考えて浮かれて……一番大切な母親代わりという役目をほったらかして……最低だわ)



