継母がこんなに幸せでいいのでしょうか!?村一番の嫌われ者だったのに、三つ子たちとコワモテ公爵に溺愛されて困惑中です

「おおっと! 決して、悪口ではないよ。むしろオフィーリアの新境地なんじゃないかと考えていたところで」
「ヒース、喋り過ぎだ。エイミが疲れてしまうだろう」

 一向に口を閉じる気配のないヒースをジークが制した。

「過保護だなぁ……あっ、わかった!一足早いおめでたってわけか」

 ヒースはひとりでうんうんと納得している。大いなる勘違いなのだが、面倒なのでジークは否定しなかった。

「そろそろ式がはじまるから、もう行こう。ヒース、また後でな」

 ヒースから離れたところで、エイミはジークにささやく。

「面白い方ですね」
「両親同士が友人だったんだ。変な奴だが、悪い奴ではない。ああ見えて、王族の遠縁で血統だけは一流だ」

エイミはもう一度、ヒースをちらりと見た。すらりと均整の取れたスタイルで、立ち姿も洗練されている。

(アルといい彼といい、ジーク様のまわりは美形ばかりだわ)