そして迎えた結婚式当日。子供達もみんな正装だ。リーズとアンジェラはお揃いの水色のドレス。ナットも鮮やかなブルーのスカーフタイを首に巻いて、なにやら神妙な顔つきをしている。白いブラウスを着た三つ子達は天使のようだ。
数少ない、もとい、厳選した招待客も続々とハットオル家の城に到着し始めている。
家族と、ジークが親しくしている部下や貴族仲間がほんの数名程度の公爵家としてはささやかすぎる宴だった。
エイミはゾフィー婆やとキャロルに手伝ってもらい、身支度を整えていた。というより、正確にはふたりのなすがままだった。
ゾフィー婆やに甘い匂いのする香油を全身に塗りたくられている間に、キャロルがテキパキとエイミの長い髪を結い上げていく。髪が終わったら、ドレスを着て靴をはく。お化粧もキャロルの担当だ。
最後に、リーズが届けてくれた花冠を頭に載せた。
「せっかくだから、胸にもね」
キャロルはそう言って、エイミの胸元に一輪の淡いピンクの薔薇を飾ってくれた。
(お姫様にでもなったみたい)
数少ない、もとい、厳選した招待客も続々とハットオル家の城に到着し始めている。
家族と、ジークが親しくしている部下や貴族仲間がほんの数名程度の公爵家としてはささやかすぎる宴だった。
エイミはゾフィー婆やとキャロルに手伝ってもらい、身支度を整えていた。というより、正確にはふたりのなすがままだった。
ゾフィー婆やに甘い匂いのする香油を全身に塗りたくられている間に、キャロルがテキパキとエイミの長い髪を結い上げていく。髪が終わったら、ドレスを着て靴をはく。お化粧もキャロルの担当だ。
最後に、リーズが届けてくれた花冠を頭に載せた。
「せっかくだから、胸にもね」
キャロルはそう言って、エイミの胸元に一輪の淡いピンクの薔薇を飾ってくれた。
(お姫様にでもなったみたい)



