「あの、あんまり見ると、呪われるかも……いや、私の力で呪ったりはできないんですけど! でも、こんな黒髪で縁起が悪いのはたしかですし」
焦れば焦るほど、発言もめちゃくちゃだ。考えてみれば、エイミは誰かにこんなにまっすぐな眼差しを向けられたことなんて、初めてだった。
気味が悪いからと、エイミと接するときは誰もが伏し目がちだった。
ジークの大きな手がエイミの頭に伸びてきて、お団子にしている黒髪に触れた。
「いつもまとめ髪なんだな。たまには、おろしたらいいのに」
「いやいや。少しでも人の目に触れないように、この髪型にしてるんです」
エイミは長い黒髪をいつもきっちりとお団子にしている。そうすると、正面からだとあまり黒髪が目立たないからだ。外に出るときは頭にスカーフを巻くことも多かった。
「艷やかで神秘的で、キレイな髪だと思うがな」
ジークはふっと微笑みながら、そんなことを言う。
「え、えええ~? 無理しなくていいですよ! この髪が気味悪いのは、私自身もさすがに自覚してますから」
喜びよりも申し訳なさが勝った。ジークは優しいから、エイミを慰めようと頑張ってくれているのだろう。
焦れば焦るほど、発言もめちゃくちゃだ。考えてみれば、エイミは誰かにこんなにまっすぐな眼差しを向けられたことなんて、初めてだった。
気味が悪いからと、エイミと接するときは誰もが伏し目がちだった。
ジークの大きな手がエイミの頭に伸びてきて、お団子にしている黒髪に触れた。
「いつもまとめ髪なんだな。たまには、おろしたらいいのに」
「いやいや。少しでも人の目に触れないように、この髪型にしてるんです」
エイミは長い黒髪をいつもきっちりとお団子にしている。そうすると、正面からだとあまり黒髪が目立たないからだ。外に出るときは頭にスカーフを巻くことも多かった。
「艷やかで神秘的で、キレイな髪だと思うがな」
ジークはふっと微笑みながら、そんなことを言う。
「え、えええ~? 無理しなくていいですよ! この髪が気味悪いのは、私自身もさすがに自覚してますから」
喜びよりも申し訳なさが勝った。ジークは優しいから、エイミを慰めようと頑張ってくれているのだろう。



