(アンジェラ編)
「どうか私と結婚してください! 絶対に絶対に幸せにします」
十七歳になったアンジェラはそれはそれは美しい娘に成長し、ノービルド城には連日、彼女に求婚しようとする男達が押し寄せて途絶えることがなかった。
アンジェラは目の前に跪く男を、冷ややかな目で見下ろした。
「……無理。そんな薄っぺらい身体の男とか」
「そ、そんな……自慢するつもりはないですが、家柄も容姿も貴方にふさわしいのは僕くらいだろうと王都でも評判で」
たしかに、これまでやってきた男達のなかでも彼はずば抜けて美形で、身のこなしも洗練されていた。着ている服も上等だから、きっと良い家の子息なのだろう。
だが、アンジェラの理想には遠く及ばない。
「自画自賛する暇があるなら、もっと鍛えてきて。話はそれからよ」
「うっ……わかりました。鍛錬して出直します。絶対に諦めませんからねー! 待っててくださいねー!」
すっかり興味を失ってくるりと踵を返してしまったアンジェラの背中に向かって、なおも彼は叫び続けていた。
その様子をこっそり見ていたリーズはあっけなく振られてしまった男に憐憫の眼差しを向けた。
「気の毒に……」
次にアンジェラに向き直る。
「あのね、アンジェラ。いくらあんたが絶世の美少女でもねー、せっかく来てくれた男性にはもう少し優しくしてあげなさいよ」
「来てくれなんて頼んでない」
「か、可愛くない。顔は可愛いのに!」
この素直じゃない感じが誰かに似ているとリーズは思ったが、口には出さなかった。
「どうか私と結婚してください! 絶対に絶対に幸せにします」
十七歳になったアンジェラはそれはそれは美しい娘に成長し、ノービルド城には連日、彼女に求婚しようとする男達が押し寄せて途絶えることがなかった。
アンジェラは目の前に跪く男を、冷ややかな目で見下ろした。
「……無理。そんな薄っぺらい身体の男とか」
「そ、そんな……自慢するつもりはないですが、家柄も容姿も貴方にふさわしいのは僕くらいだろうと王都でも評判で」
たしかに、これまでやってきた男達のなかでも彼はずば抜けて美形で、身のこなしも洗練されていた。着ている服も上等だから、きっと良い家の子息なのだろう。
だが、アンジェラの理想には遠く及ばない。
「自画自賛する暇があるなら、もっと鍛えてきて。話はそれからよ」
「うっ……わかりました。鍛錬して出直します。絶対に諦めませんからねー! 待っててくださいねー!」
すっかり興味を失ってくるりと踵を返してしまったアンジェラの背中に向かって、なおも彼は叫び続けていた。
その様子をこっそり見ていたリーズはあっけなく振られてしまった男に憐憫の眼差しを向けた。
「気の毒に……」
次にアンジェラに向き直る。
「あのね、アンジェラ。いくらあんたが絶世の美少女でもねー、せっかく来てくれた男性にはもう少し優しくしてあげなさいよ」
「来てくれなんて頼んでない」
「か、可愛くない。顔は可愛いのに!」
この素直じゃない感じが誰かに似ているとリーズは思ったが、口には出さなかった。



