継母がこんなに幸せでいいのでしょうか!?村一番の嫌われ者だったのに、三つ子たちとコワモテ公爵に溺愛されて困惑中です

 ジークはひどく落ち込み、そして悩んだ。苦手な酒を、あおるように飲んだ。

 そこに、デザートの配膳を終えたエイミが戻ってきた。

「私は先に部屋に戻ります。ジーク様もあまり飲みすぎず、早めに戻ってきてくださいね」

 ジークは顔を上げ、エイミの顔を見た。彼女はいつも通り、穏やかに笑んでいる。

 ジークは激しく狼狽した。心がふたつに引き裂かれるような、初めての感覚を味わった。彼の中の天使と悪魔がぶつかり合う。

 エイミと彼の幸せを、もし自分が奪ったのならば、返さなければならないだろう。それが人の道というものだ。
 天使はそうジークに訴える。だが一方で、「なにも聞かなかったことにしてしまえ」という悪魔のささやきも聞こえる。。

 幸せな毎日を、やっと見つけた愛する女を失いたくない。悪魔の叫びも間違いなくジークの本心だった。