継母がこんなに幸せでいいのでしょうか!?村一番の嫌われ者だったのに、三つ子たちとコワモテ公爵に溺愛されて困惑中です

 ジークはエイミの友人である少年ーー年齢的には青年と呼ぶのが正しいのだろうが、彼はなんだか幼く見えるのだーーに視線を向ける。

(ずいぶんと線が細いな)

 ジークはゾーイに対して、そんな印象を抱いた。どう見ても、肉体労働には向いてなさそうだ。彼は堤防工事に耐えられるのだろうか。
 筋肉がほとんどついていないゾーイの二の腕を見ていると、そんな心配が頭をよぎった。

 ジークがその心配を率直に口にすると、ゾーイからは意外な答えが返ってきた。

「俺は堤防工事のために来たんじゃない」
「そ、そうなのか?」

 ジークは困惑した。工事は数名ずつのグループを作り、グループ単位で作業を進めてもらう予定なので、急な欠員は困ってしまう。
 が、ゾーイの細腕では大した戦力にはならなそうだし、彼の穴は自分が埋めればなんとかなるだろう。ジークはそう思い直した。