継母がこんなに幸せでいいのでしょうか!?村一番の嫌われ者だったのに、三つ子たちとコワモテ公爵に溺愛されて困惑中です

「エイミ!」

 感動の再会を期待したゾーイだったが、それは勝手な思い込みであったようだ。

「ジーク様!」

 エイミはゾーイを素通りして、すぐ後ろに立っていたジークのもとへ駆け寄った。

「準備は終わったか?」
「はい。いつでも食事が始められます」
「そうか、では冷めないうちにみなに食べてもらおうか」

 ゾーイは後ろを振り返り、楽しげに会話する二人の様子を観察した。

(領主だかなんだか知らないけどエイミに偉そうに命令するな。あぁ、すっかり怯えてるじゃないか)

 いつものごとく、ジークの笑顔にキュンとなったエイミが頬を染めて俯くという状況だったのだが……勇者フィルターのかかったゾーイの目には悪者に脅されて怯えているという風に映ったらしい。

 ゾーイが今度こそエイミに声をかけようと意気込んだところで、邪魔が入った。

「ほら、ほら。さっさと席につけ。あの綺麗な兄ちゃんが睨んでるぞ」

 領民達の間でいつの間にかリーダー格におさまっていた青年に急き立てられ、ゾーイはエイミから遠ざけられてしまった。気がつけば、彼以外はみな大人しく席に座っていた。