そんななかで、空気を読まない男がひとり。ゾーイだ。
「よっしゃっ! いま、助けに行くからな~。待ってろよ、エイミ」
とらわれのお姫様を助けに行く勇者に、彼はすっかりなりきっていた。シチュエーションに酔っているだけとも言える。
当のお姫様が助けを求めているかどうかなんて、いまのゾーイには些事でしかない。
「さぁ、どうぞ。中で、ハットオル公爵がお待ちです」
アルが城門を開け、領民達を城の中へと誘導する。ゾーイは横目でちらりとアルを見ると、ふんと鼻を鳴らした。
(ものすごい美形だけど……俺だって負けてない! いや、俺のほうが品の良さとか器の大きさとか、そういうものがにじみ出てるはずだ)
気を取り直したゾーイが顔を上げると、目の前には見上げるほどの背丈の男が、仁王立ちでこちらを睥睨していた。その眼光は鋭く、周囲の男達はみな縮み上がってしまい、金魚のように口をパクパクとさせている。
「よっしゃっ! いま、助けに行くからな~。待ってろよ、エイミ」
とらわれのお姫様を助けに行く勇者に、彼はすっかりなりきっていた。シチュエーションに酔っているだけとも言える。
当のお姫様が助けを求めているかどうかなんて、いまのゾーイには些事でしかない。
「さぁ、どうぞ。中で、ハットオル公爵がお待ちです」
アルが城門を開け、領民達を城の中へと誘導する。ゾーイは横目でちらりとアルを見ると、ふんと鼻を鳴らした。
(ものすごい美形だけど……俺だって負けてない! いや、俺のほうが品の良さとか器の大きさとか、そういうものがにじみ出てるはずだ)
気を取り直したゾーイが顔を上げると、目の前には見上げるほどの背丈の男が、仁王立ちでこちらを睥睨していた。その眼光は鋭く、周囲の男達はみな縮み上がってしまい、金魚のように口をパクパクとさせている。



