継母がこんなに幸せでいいのでしょうか!?村一番の嫌われ者だったのに、三つ子たちとコワモテ公爵に溺愛されて困惑中です

 話を現在のハットオル家に戻そう。
 エイミはえらく張り切った様子で、階段をピカピカに磨き上げていた。

「ずいぶん頑張ってくれているんだな」

 ちょうど外から戻ってきたジークがエイミに声をかける。

「はい! 公爵夫人としての初仕事ですから。全力を尽くしたいと思っています!」

 エイミは雑巾を持ったまま、ぐっとガッツポーズをしてみせる。

「そうか。では、精一杯もてなしてやってくれ。夕刻にはみな、城に到着するだろうから」

 公爵夫人としての初仕事とは、領民達に夕食を振る舞い、もてなすことだった。といっても、夕食をこしらえるのはトマス爺の仕事なので、エイミにできることは城中をピカピカにすることくらいなのだが。

 領民達はノービルド領内に流れるルトウ河の堤防工事のために、領内の各地から集められた。彼らはこれから一月ほど、過酷な労働に従事することになる。