アルに子供扱いされるのが悔しくて、当てつけで縁談の話に乗ってみたけれど、やっぱり自分の気持ちを再確認しただけだった。
(お嫁にいくなら、その相手はやっぱりアルがいいわ)
数日後。トマス爺に頼まれて、お庭の掃除を手伝っていたリーズのところにアルがやってきた。
「断ったんだって?」
「うん」
「不細工だったとか?」
「全然。すごく格好よかった。それに、アルと違って紳士的で優しい人よ」
リーズは楽しげに、歌うように答えた。
「じゃ、なにが不満だったんだ?」
アルが形のよい眉を怪訝そうにひそめる。
「不満はないけど……大きな問題がひとつあったのよ」
リーズはくすりと笑った。
「なに?」
くるりと身を翻すと、リーズはアルの鼻先に人差し指をつきつけた。
「私がお嫁にいっちゃうと、アルが一生独り身になっちゃうでしょ」
「な、なに馬鹿なことを言って……」
ほんの少しだけアルが動揺したのを、リーズは決して見逃さない。
「もう。素直じゃないんだから。だって、そうでしょ。アルの意地悪についていけるのなんて、私くらいなもんよ」
アルはふんとリーズに背を向けた。
「子供のくせに、馬鹿なことを言ってるな。さっさと掃除をしろ」
「あら。わざわざ邪魔しにきたのはどっちよ」
「う、る、さ、いっ」
今日の勝負は、どうやらリーズの勝ちのようだ。リーズはそれを察して、ふふっとほくそ笑んだ。
(お嫁にいくなら、その相手はやっぱりアルがいいわ)
数日後。トマス爺に頼まれて、お庭の掃除を手伝っていたリーズのところにアルがやってきた。
「断ったんだって?」
「うん」
「不細工だったとか?」
「全然。すごく格好よかった。それに、アルと違って紳士的で優しい人よ」
リーズは楽しげに、歌うように答えた。
「じゃ、なにが不満だったんだ?」
アルが形のよい眉を怪訝そうにひそめる。
「不満はないけど……大きな問題がひとつあったのよ」
リーズはくすりと笑った。
「なに?」
くるりと身を翻すと、リーズはアルの鼻先に人差し指をつきつけた。
「私がお嫁にいっちゃうと、アルが一生独り身になっちゃうでしょ」
「な、なに馬鹿なことを言って……」
ほんの少しだけアルが動揺したのを、リーズは決して見逃さない。
「もう。素直じゃないんだから。だって、そうでしょ。アルの意地悪についていけるのなんて、私くらいなもんよ」
アルはふんとリーズに背を向けた。
「子供のくせに、馬鹿なことを言ってるな。さっさと掃除をしろ」
「あら。わざわざ邪魔しにきたのはどっちよ」
「う、る、さ、いっ」
今日の勝負は、どうやらリーズの勝ちのようだ。リーズはそれを察して、ふふっとほくそ笑んだ。



