継母がこんなに幸せでいいのでしょうか!?村一番の嫌われ者だったのに、三つ子たちとコワモテ公爵に溺愛されて困惑中です

その夜。ジークがエイミの部屋を訪ねてきた。

「どうしたんですか?」

 ジークが部屋を訪ねてくるなんて初めてのことで、エイミは少し驚いた。

「いや。その、急に、エイミと話したくなってな。入ってもいいか?」
「は、はい! 少し散らかってますけど」

 今日はアンジェラ行方不明事件でバタバタしていて、部屋の掃除は全くできていなかった。

(わ~ん。明日でいいかなんて考えずに、ちゃんとしておくべきだった)

 ジークの部屋とは違って、ソファなどは置いてないので、エイミはベッドに座るようジークを促した。が、ジークは床にどかりと座り込んだ。

「お尻が痛くなりませんか?」
「問題ない。ここで大丈夫だ」
「そうですか。じゃあ、私も」

 エイミは言いながら、ジークの隣に腰をおろした。

「エイミはベッドに座っていいんだぞ」
「いえいえ。床に座るのは、私のほうが慣れてますから」

 とは言ったものの、肩が触れ合うその距離にエイミはなんだか緊張してしまった。