17時、カフェオレ。




「なんか、優奈ちゃんて本当天使だよなー」

「な、なんですかそれ」

「だってこんなに可愛いし、性格もいいし、味のセンスもいいし
なんか俺、優奈ちゃんに彼氏とかできるのやだなー」

「はは…どうせできませんし」


彼氏とか…私にできる日はくるのかな…
私にも彼氏ってできるのかな…


「ってかなんでそれを将人が言う?」

「え、だってなんか嫌じゃね?
だってこの優奈ちゃんを一人占めにされるんだぞ?
優奈ちゃんに彼氏とかできたら、理玖も優奈ちゃんを可愛がれなくなるぞ?
いいのか?」


…なんなんだ、それは…
っていうか、別に可愛がられてないし…


「ど、どうせ彼氏できませんから」

「そんな可愛いのにできないわけないだろ!」

「でも私恋愛運ないですし…
どうせ失恋ですもん。
私の好きな人は、私なんかに興味ありませんから」


優しいけど
その優しさは私だけに向けられたものじゃなくて、みんなのもの。
先輩の特別はたった1人だけだもん…


「……優奈ちゃんが健気すぎて泣ける」

「はは、伊藤先輩が泣かないでくださいよ」


せっかく、私の涙をとめてくれたんだから。
今日ここに来てくれてありがとうって、感謝の気持ちでいっぱいなんだから。