17時、カフェオレ。



「にしても、優奈ちゃんモテモテだったね」

「えっ、いえ
長谷川くんだけにですよ」

「そんなことないよ。
俺の周りの男子たちはみんな優奈ちゃん見て可愛い可愛い言ってたし」


な、んだそれ…恥ずかしすぎるわ…


「…そんなに可愛くないと思いますけどね」


どうして男子たちはそんなに騒ぐのか…
私よりかわいい子ってたくさんいませんかねぇ…未希だって可愛いわけだし…


「なんか、優奈ちゃんは自然体でかわいいんだよ」

「自然体ですか?あんまり意識してないからわかんないですけど…」

「うん。なんか、男が理想とする女の子そのものなんだよね」

「え、そうですかね」

「うん。今日の三つ編みもすごい似合ってるし」


先輩がそんなことを言うから、私の顔はメラメラと燃えていくのがわかった。


「あ、照れてる」

「せ、先輩が変なこと言うからですよ!」

「なんか、そうやってあんまり男に免疫なくて汚されてない感が結局男は好きなんだよ」

「…ただ単に幼稚なだけでは…」

「それとは違うって。
なんか、あどけないっていうか」

「ほら幼稚じゃないですか」

「…説明するのは難しいもんだね」


中学の頃は大人びた子がモテてた。
だからとくにモテてたわけじゃないんだけど…
高校生になった途端、いきなり私は女として見られるようになった。

それまでは本当、ただの子供って感じだったのに…


この子供感が、高校生にはモテるんだろうか…


ただただ、中学生の頃はモテなかったから経験がないだけなんだけどな…