17時、カフェオレ。




「…あの、オーダーはなににしますか?」

「俺と一緒に文化祭回ってください」

「いや、だから…」


そういうことを聞いてるんじゃないんだけど…!!


「悪いけど」


…え?


「この子はこのあと、俺と回る約束をしてるから」

「り、理玖先輩…!」

「この意味、わかるよね?」


先輩はそういって、私の肩に手を回してきた。


「ちょ、先輩…」

「もう終わりだよ?
俺外で待ってるね」


先輩はそう言って、笑顔で教室を出て行った。


「…じゃあ、違う方に変わりますね」


私はそういって長谷川くんの元を離れ、とりあえずそこにいた男子に代わりにオーダーとってもらうように頼んだ。


「先輩、さっきはまたありがとうございました!」

「いや、全然いいよ」


教室を出ると、そこに理玖先輩と伊藤先輩、そして未希までもがそこにいた。


「もう、未希全然助けてくれないんだもん!」

「ごめんごめん
先輩が話しかけてきて気づかなかったの」


え、先輩?
…もー!タイミング悪いよ!


「ってことで、優奈ちゃんちょっと借りるね」

「え、え!?」

「一緒に回る約束だったよね?」


……!?


よくわからないまま、私は理玖先輩に連れられ、その場を離れた。