「…あの、オーダーはなににしますか?」
「俺と一緒に文化祭回ってください」
「いや、だから…」
そういうことを聞いてるんじゃないんだけど…!!
「悪いけど」
…え?
「この子はこのあと、俺と回る約束をしてるから」
「り、理玖先輩…!」
「この意味、わかるよね?」
先輩はそういって、私の肩に手を回してきた。
「ちょ、先輩…」
「もう終わりだよ?
俺外で待ってるね」
先輩はそう言って、笑顔で教室を出て行った。
「…じゃあ、違う方に変わりますね」
私はそういって長谷川くんの元を離れ、とりあえずそこにいた男子に代わりにオーダーとってもらうように頼んだ。
「先輩、さっきはまたありがとうございました!」
「いや、全然いいよ」
教室を出ると、そこに理玖先輩と伊藤先輩、そして未希までもがそこにいた。
「もう、未希全然助けてくれないんだもん!」
「ごめんごめん
先輩が話しかけてきて気づかなかったの」
え、先輩?
…もー!タイミング悪いよ!
「ってことで、優奈ちゃんちょっと借りるね」
「え、え!?」
「一緒に回る約束だったよね?」
……!?
よくわからないまま、私は理玖先輩に連れられ、その場を離れた。


