17時、カフェオレ。




「どう?味」

「んー、意外と普通ですよ。
ちょっとガムシロ多めにすれば普通においしそう」


そういって、私は勝手にガムシロを足す。


「ん、これはこれでおいしいですね」


なんか、普通のコーヒー牛乳みたい。
あそこまでコーヒーは濃くないけど、そこまで変じゃない。


「えー、なんかちょっと気になる」

「理玖先輩にはいつものカフェオレがあるじゃないですか」

「でもちょっと気になる」

「でも普通にそっちの方がおいしいですよ」


それに、作ろうと思って作ったものじゃないから、たぶんもう二度と同じものは作れないしね。


「ね、今日なんで元気なかったの?
さっき考え事してたからミルク多く入れちゃったんでしょ?」

「あー…
なんか、数学思ったよりできなくて…

せっかく先輩が教えてくれたのに、自信なくて…」

「あぁ、なんだそんなこと?」

「そんなことじゃないです!
先輩の時間まで使ったのに…」


せっかく、遅くまで教えてくれたのに…
全部埋められなかった…


「ま、それはそれで仕方ないじゃん。
受験なわけじゃないんだし、赤点さえ逃れられれば大丈夫だよ」

「そりゃそうですけど…」


でもこれで点数悪かったら、本当に申し訳ないよ…


「それにテスト返ってくるの明日じゃん。
落ち込むのはまだ早いよ?
実際点数見てみないと。

ね?」

「…はい」

「はい、元気だそ」


…先輩は、いつも優しいな