17時、カフェオレ。




それからまたバイトを頑張り、私はテストに挑んだ。

…なんか、あんまり自信ないや…
大丈夫かな、点数…


「優奈ちゃん?今日元気ないね」


先輩のその声に、ハッとした。


「あ、あぁ!!」

「え、どうしたの」

「…なにをしてるんだ、私は…」


呆然としてる私を見て、不思議そうに先輩はカウンターを覗き込んできた。


「あ、はは
牛乳多すぎだね、さすがに」

「ごめんなさい…作り直しますので少々お待ちを…」

「え、それでいいよ?」

「だめです!!
こんなの出したらマスターに怒られちゃいますから。
これは、私が買うのでいいです」


私はそう言って、もう一回グラスを取って氷を入れ、コーヒーを注いだ。


それと、普通より少し多めの牛乳。
これが先輩のカフェオレだ。


「お待たせしました」

「ありがとう。
…優奈ちゃんも一緒に飲む?」

「え?」

「ほら、今ほかにお客さんいないし、マスターもいないし。
もしそれ飲むなら、今一緒に飲もうよ」

「…はい、飲みます」


私は、自分の失敗したカフェオレにもストローを差した。


「はい、かんぱーい」

「はは、かんぱーい」


ストローがささったこのグラスでは似合わないけど、なぜか私たちは乾杯してカフェオレを飲んだ。