「…優奈ちゃんは、好きな人いる?」
「え…い、います」
「そっか。毎日会いたい?」
「…会いたいです。
会いたくて、休みの日でも会えないかなって外に出るくらい、毎日会いたいです」
一目でもいいんだ。
理玖先輩の姿が見れたら、私は幸せを感じられるから
「そっか。
…俺も会いたいよ。会えるなら会いたい。
でも、待つって約束したから」
そういって空を見上げる先輩は本当に寂しそうだった。
そんな風に思われる彼女さんが、うらやましくて仕方なかった。
そんな目で、私のことを見つめてくれたらいいのに…
「…あの」
「ん?」
「また、おごらせてください。カフェオレ」
「え?」
彼女さんを想う先輩を見ていたくなくて、私はまたそんなことを言う。
「今日のお礼、できてないので」
「そんなのいいよ?」
「で、でも…」
「んー、じゃあ
テストの点数が俺のおかげで上がったら、ね?」
「はいっ…!」


