17時、カフェオレ。




「…優奈ちゃんは、好きな人いる?」

「え…い、います」

「そっか。毎日会いたい?」

「…会いたいです。
会いたくて、休みの日でも会えないかなって外に出るくらい、毎日会いたいです」


一目でもいいんだ。
理玖先輩の姿が見れたら、私は幸せを感じられるから


「そっか。
…俺も会いたいよ。会えるなら会いたい。
でも、待つって約束したから」


そういって空を見上げる先輩は本当に寂しそうだった。


そんな風に思われる彼女さんが、うらやましくて仕方なかった。
そんな目で、私のことを見つめてくれたらいいのに…


「…あの」

「ん?」

「また、おごらせてください。カフェオレ」

「え?」


彼女さんを想う先輩を見ていたくなくて、私はまたそんなことを言う。


「今日のお礼、できてないので」

「そんなのいいよ?」

「で、でも…」

「んー、じゃあ
テストの点数が俺のおかげで上がったら、ね?」

「はいっ…!」