「かーのじょ。1人ー?」
「高校生がこんな時間に1人は危ないから俺ら送ってってあげよっかー?」
そう、前から歩いてきた20歳くらいの男の人が近づいてきたから
私は流れそうになった涙を拭いて、横を通り過ぎようとした。
「ちょ、ちょっとー!
俺らが送ってくってー!」
…ま、そんなうまく逃げられるわけもなく、がっつり腕を掴まれてしまったんだけど。
「…結構です。離してくださいっ!」
腕を強く振って振り払おうとしても、決してその腕は離れなくて
強く強く掴まれた腕が、どんどん痛くなるだけだった。
「…いたいってば!」
そう、叫んだ瞬間
「うぐっ…!」
と、変な声が後ろから聞こえてきて
「早く離せ」
「えっ…?」
その言葉のあとに、掴んでいた男を痛がる声を出して私の腕を離した。
かと思ったらすぐに後ろで転んでいた男とその場を離れて行った。
「大丈夫?」
「…先輩」


