「ただいまー」
そんな、ちょっと気まずい空気の中、マスターが帰ってきた。
「あ…、おかえりなさい」
「マスター」
マスターが帰ってきた途端、理玖先輩は立ち上がった。
「今日、優奈ちゃんもうあげてもらえませんか?」
「え?うん
俺は全然いいけど」
「ありがとうございます。
優奈ちゃん、エプロンとって、カバン持って?」
「え?」
わけがわからないけど、マスターもいいっていってるし、私は言われた通り帰り支度をした。
「お金置いときますね」
カウンターから出ると先輩はお金をレジに置いて、私の腕を掴んだ。
「え、先輩…!?」
「ワッフル、食べに行こ」
「…え!?」
よくわからないまま、私は先輩に掴まれた腕に引っ張られ、
あっという間にお気に入りのお店に到着した。
「…どうして、わかったんですか?
このお店って…」
「ごめん、将人に連絡して、将人経由で未希ちゃんて子に聞いたの」
「…なるほど」
「ラストオーダーまでまだ時間あるし、入ろっか」
先輩はそう言って、腕を掴んだまま、店内に入った。


