17時、カフェオレ。




***


放課後

私の目の前にはまた、理玖先輩と紫那さんがいた。


…やっぱり、今は薬指に指輪なんてついていない。
どうしてわざわざ外すんだろう。
どうして本命がいるのに、先輩に会いにくるんだろう。

紫那さんの気持ちが、全然わからないよ…


「じゃあ、また」


紫那さんはまた、カフェオレを飲み終えるとお店を出て行った。


「……下げますね」


私はすぐ、先輩の横にあった紫那さんのグラスを下げた。


「あの、先輩」

「ん?」

「……やっぱなんでもないです」

「え?なに、気になる」

「内緒です!!」


やっぱ、言っちゃだめだよね。
2人の問題だもん…尾行とか絶対引かれるし…


「先輩は、彼女さんのこと大好きですよね」

私のそんな問いに

「……うん」

先輩は恥ずかしそうに答えた。


こんな、幸せそうなんだもん。
それを壊すことは、やっぱりできないよ…


「…先輩は、彼女さんのことが好きだから
他の人から告白されても絶対になびかないんですか?」

「え?んー…まぁ、そうかな」

「…そうなんですね」


やっぱり、そうだよね…

もし、もし私が紫那さんより先に先輩と仲良くなってたら
なにか違ったのかな

私が紫那さんより後に出会ったから
私には可能性なんかないのかな…