みんなの使った食器を洗っているとマスターが戻ってきて、私はさっそく作った新しい紅茶の試飲をしてもらい、無事メニューに加えてもらえることとなった。
「名前、どうします?」
「んー…
あ、ゆなてぃーっていうカテゴリーを作って、この前のはミルク、今回のこれはストレートにすればちょうどいいじゃん!」
「え、ゆなてぃーっていうカテゴリー?
じゃあそういうページのメニュー表を書いた方がいいですか?」
「そうだね!
まぁそれはまた明日でもいいよ。
今日はもう終わりの時間だし」
時計を見るともうすぐ18時。
今日のバイトもこれで終わりだね。
「数分早いけど、もう上がっていいよ。
お疲れさま」
「あ、はい。
失礼します。お疲れさまでした」
まぁ…今日はあれからお客さんきてないし、っていうかいつもいないんだけどね、この時間…
19時閉店のこのお店はもうここから片付けに向かうけど、一応夕飯を食べに来る常連さんもいるみたいでマスターはその仕込みに入った。
私は邪魔にならないようにエプロンを指定場所において、バッグを持ってお店を出た。
「えーと…」
スマホの着信履歴から、たぶん伊藤先輩だと思われる番号に電話をした。
『ほいほーい
お疲れ、優奈ちゃん』
「あ、お待たせしました」
『今ねー、駅南のホテルにいるよ。
わかる?』
「あ、はい
行きますね」
私はそれだけ言って電話を切った。
にしても、本当に尾行してるんだね…
しかもホテルって。駅前っていったら、あのシティホテル、だよね…
泊まったことないけど、ランチビュッフェはお母さんと行ったことあるや。
私でもわかる高級感あるあのホテル…


