「あ、うまい!」
「え?」
紫那さんのことを考えていたら、伊藤先輩はそんなこと言ったから前を向いたら、紅茶を飲んだ先輩が目をきらめかせていた。
「俺、前のやつよりこっちの方が好きだなー!」
「え、それですか?」
「そう!
これ絶対前のクッキーとも相性いいよ!
今日クッキーねぇの?」
「ないですよ。
じゃあこれもこれもメニューに加える方向で進めますね!」
私は書き留めていた茶葉の種類や量などにマークをしておいた。
これはマスターにも試飲してもらって決めないと。
「これ前のミルクティーとは違うんでしょ?」
「はい。あれより香りが強いですね」
ストレートだからね。
THE・紅茶!にしたかったし。
「ん、そうだ連絡先教えてよ」
「え?」
なんで?必要?
なんて思ったけど
確かに、紫那さんを尾行するなら連絡先はないと厳しいかもしれない。
紫那さんはたぶんあと少しでこのお店を出る。
そしたら伊藤先輩もきっとこのお店を出る。
…でも、私のバイトは18時まで。
合流にはやっぱり連絡とらないと厳しいよね…
「……はい、これです」
私はコースターに自分の連絡先を書いて渡した。
喫茶店で連絡先を書くと言えば、コースターがやっぱり定番だよね。


