17時、カフェオレ。



「理玖と付き合ったときも、本当は他に男がいてさ。
俺それ見ちゃってさー…」

「え、理玖先輩はそれ知ってるんですか?」

「言えるわけねぇじゃん!
だから俺からは言ってないけど…

まぁその男とも別れて一応理玖一筋にはなったんだけどさ
それでも男にめちゃくちゃ色目使ってるのわかるから、俺としてはちょっと…

俺はさっぱりしてる方が好きだし。未希ちゃんみたいな」

「あ、そうですか…」


男好き…
まぁ、あんだけ美人なら男の人にちやほやされてきたんだろうな…

常にモテ期!みたいな。


「だから俺はあの2人は自然消滅だと思ったんよ。
どうせ、向こうでいい男掴まえたから、理玖を捨てたんだろうなーって。

でも実際は違ったってことで、少しは見直したけど
それでもそんな長い間彼氏を放っておくかー?と今でも実は思ってる」


…まぁ、ね。
好きなら連絡しちゃう。
私なら、間違いなく。

でも…お菓子作りのためにフランスに行ってるって言ってたし、連絡するのを我慢してたとも考えるから、一概には言えないよね…
本気でお菓子作りを学んでたら、それどころではなかったのかもしれないし…


「ちなみにあの2人、キスまだしてないから」

「え!?そうなんですか?
それまた意外…」

「ってかデートもしてねぇと思う」

「へぇ…
まぁ付き合ってすぐ離れ離れなら仕方ないんですかね…」


そんな暇、なかったかもしれない。
外国に行くなら、その準備だって忙しかっただろうし…