「理玖と付き合ったときも、本当は他に男がいてさ。
俺それ見ちゃってさー…」
「え、理玖先輩はそれ知ってるんですか?」
「言えるわけねぇじゃん!
だから俺からは言ってないけど…
まぁその男とも別れて一応理玖一筋にはなったんだけどさ
それでも男にめちゃくちゃ色目使ってるのわかるから、俺としてはちょっと…
俺はさっぱりしてる方が好きだし。未希ちゃんみたいな」
「あ、そうですか…」
男好き…
まぁ、あんだけ美人なら男の人にちやほやされてきたんだろうな…
常にモテ期!みたいな。
「だから俺はあの2人は自然消滅だと思ったんよ。
どうせ、向こうでいい男掴まえたから、理玖を捨てたんだろうなーって。
でも実際は違ったってことで、少しは見直したけど
それでもそんな長い間彼氏を放っておくかー?と今でも実は思ってる」
…まぁ、ね。
好きなら連絡しちゃう。
私なら、間違いなく。
でも…お菓子作りのためにフランスに行ってるって言ってたし、連絡するのを我慢してたとも考えるから、一概には言えないよね…
本気でお菓子作りを学んでたら、それどころではなかったのかもしれないし…
「ちなみにあの2人、キスまだしてないから」
「え!?そうなんですか?
それまた意外…」
「ってかデートもしてねぇと思う」
「へぇ…
まぁ付き合ってすぐ離れ離れなら仕方ないんですかね…」
そんな暇、なかったかもしれない。
外国に行くなら、その準備だって忙しかっただろうし…


