17時、カフェオレ。




先輩は卵焼きを口に入れ、もぐもぐしたあと

「俺あの人嫌いなんだわー」

よくわからないところから、話を始めた。


「え?き、嫌い…?」


え、えーと…?
私はそんなこと聞いてないんですけども…?


「3つ上だから、中学は一緒だったけど通ってた時期はかぶってなくて。
知り合ったのは俺らが中3の時。
高校受験のために先輩からアドバイスを聞きましょうーみたいな会があって」

「へぇー…?」

「そこに、あの人はきたわけよ。
んで、その頃はここの高校に通ってたわけよ」


あ、そうなんだ。
ここの学校の卒業生なのか…


「一応進学校なわけだし?
理玖もここが第一希望だったんだけど、当時理玖頭悪くて」

「え!?え、伊藤先輩よりですか?」

「そ。でもここが第一希望で」


…そっかぁ…
全然想像つかない…

だって、私に前勉強教えてくれたときはすごくわかりやすかったし…


「んで、その彼女が理玖にアドバイスをしててさ。
勉強も教えたりしてて。
んで受験にもうまくいって、理玖が告って実ったってだけ。

ま、理玖は一目惚れだっていってたし、たぶん関わる前から惹かれてたんだと思うんだけど
その彼女のおかげで成績もあがってここに受かってるわけだから、もう大好きなわけよ。
優奈ちゃんにそんなこというのもどうかと思うけど」

「っていうか、そんないい人なのに、先輩はどうして嫌いなんですか?」

「あー…
あの人、男好きだから」

「え!?」