17時、カフェオレ。




外の空気はもうすっかり冬で、日向が暖かくて気持ちよかった。
空気が澄んでて、ひんやりしてて、でもポカポカで。


「…気持ちいいですね」

「そうだね。
今の時期は外もいいね」


私たちは裏の階段のところに座り、一緒にお弁当箱を広げた。


「んで、理玖の彼女の話でしょ?」

「あ…、はい」

「俺も朝理玖に聞いた。
いきなり帰ってくるとはねー。
俺もう絶対帰ってこねぇと思ってた」

「…全然、久しぶりって感じしませんでした。
2人は会ってすぐから、普通に話してましたよ」


全然、自然消滅なんかしてない。
あの2人はやっぱりまだ恋人だったよ…


「…優奈ちゃんは、あの2人を目の前で見なきゃいけないから辛いな」

「…はい。
理玖先輩なんて、全然知らない顔してました。
私といるときと、全然違う顔してました」


大人っぽくなくて子供で
知的じゃなくて、幼くて。

優しい、より
甘えん坊、って感じだった。


なにもかもが違ったんだ…


「…私、理玖先輩と最近距離とってて
それも辛くなくて…諦めの決心ついてると思ってたんです。
でも…実際、彼女さんといるところを見るとやっぱりまだ辛くて…

先輩の幸せ願いたいのに
先輩の幸せそうな顔が見れたらそれでよかったのに

…全然、ダメでした」


顔を見るどころか、2人を視界に入れないようにって…