「…ごめんね、嫌だったかな ?」


しばらく静かに時間がすぎると
切なそうな、そんな表情で見つめられる。


私だって、蓮先生にもっと触れてほしい…
ちゃんと伝えないと…


そっと、胸に手を当ててドクンと音がする
心臓を落ちつかせる。


「…ううん、ドキドキしちゃって
でも、蓮先生とキスしたい 」


見てられないほど恥ずかしくて顔を反らそうとするけど、蓮先生によって阻止される。


「結愛、こっち見て 」


顔をそっと両手で挟まれたまま蓮先生の顔をみると、リンゴみたいに真っ赤になっていた。


「結愛、大好き… 」


10cmほど距離があった
蓮先生の顔が近づいてきて
柔らかいものが唇にあたる。


シーンとした空間に

お互いの心臓の音だけが

ドクン、ドクンと鳴る。



嬉しさで

涙が頬に伝った。



「結愛、顔真っ赤…だよ………」


「蓮先生だって、かわいいくらいほっぺた
赤いよ 」


柔らかいほっぺたをぷにぷにつついてみると

指に温かさがつたわった…



「男にかわいいなんて言うなよ 」


怒ったような顔をするけど、
頭に優しく手をおいてくれる。


「ごめんね…」


「結愛が俺のこと呼び捨てで呼んでくれたら許す 」


早くしないと、もう一度キスするよ………そう耳もとでささやかれる…


「れ、蓮………」


火がついたみたいに熱くなっているよ…