あれ…?

ここどこ…?


目をあけると、臭いがツーンとする消毒液の臭いがして、真っ白で殺風景な部屋だった。

明らかに昨日いた美月の部屋ではない。


そっか…昨日のことは全部悪夢だったんだよ。 だからこんなところに…

必死に現実逃避をして、ジーッと天井を見ていると、急に蓮先生の顔が真上にうつる。

寒気がするけど、
手だけは温かいのは蓮先生が握ったくれているからなんだ。

蓮先生の顔を見て現実に引き戻される


「結愛ちゃん………」


名前を呼ばれるだけで、涙が頬に落ちる。

迷惑ばっかりかけて、
仕事を増やして、なのにまだそばにいてくれるの…?

なんで、こんなに優しいの?


「ごめん…なさいっ………蓮…先生
うっ………グスン … 」


「結愛ちゃん、俺もう我慢できない 」


…そうだよね、私にやっぱり呆れたんだよ。

今回のこともだけど、ずっと迷惑ばっか
かけてきたんだもん…

嫌われたて当然だ。


そう思っていると
ふんわりと…温かいものに包まれる。

反射的にギュッ…と目をつぶると、
ほんのりといい匂いがする。

私の大好きな蓮先生の香り。