「ありがとうこざいました 」


結愛の処置にかかわった、医者と看護師に頭を下げ

結愛のベットにいき、しっかり消毒してから結愛の手を握る。


治療と前処理のときの副作用で
ほとんど食べられてなかったから骨と皮だけの結愛…


点滴で栄養が入っているとはいえ

早く意識を戻して何か食べてくれないと体力が尽きてしまう

それに、また臓器障害が起こったりしたら結愛はどうなるんだ…


「結愛…頑張れ 結愛………」


絶対助けるに決まっている。

だけど万が一
結愛に何かあったら俺生きていけないよ。

そのくらい俺にとってかけがえのない存在で
さっき処置しているときも、内心は焦って泣きそうになっていた。



「結愛………結愛… 」


なんで結愛みたいな良い子が
こんなに辛い思いしないといけないんだ。

優しくて…かわいいくて、
笑顔を見れば、疲れも吹きとぶくらいなのに

なんとか…元気になって笑っているところをみたい…


目に涙が溜まってくるのがわかる。



そして、その涙が頬に流れたとき、キレイなハンカチが目の前に差し出された。


「蓮先生… 」

誰だろう? 時刻はもうすぐ21時…なのに
そう思って
後ろを見てみると結菜さんだった。