「志葉も羽瀬くんもすごいねぇ…」
「まあ、京也はな。俺は数学しかできないから、全然すごくねーよ」
「数学はできるじゃん…」
ホント、すごい。
私とはレベルが違うんだ。
留年が常にちらつくような成績しか取れなくて、志葉の時間を割いてもらってるのに全然できない私とは、レベルが違いすぎる。
バカなのは自己責任だけど、それでも、私が死ぬ気で勉強したって追いつけないところにいるのかなって思えたらなんだか悲しくなってきた。
『智咲がこんなバカな女選んだの意味わかんなすぎる』
さっき羽瀬くんが呟いた言葉がよぎる。
ああ、ホントにそうかもしれない。
「…すごいや、みんな」
考えてもどうしようもない劣等感がどんどん大きくなる。志葉のとなりにいるのは私じゃない方がいいのかな。ふさわしくないのかな。
やっぱり志葉にはもっと────
「浅岡」
「っ、」
「浅岡はそのままでいいよ」



