わかりきったことだけを、







小さい時から知っているからか、洸太に遠慮はしなかった。


彼はの口癖は「弥生ってホントワガママ」。
彼にそう言われるのは、嫌いではなかった。


あたしのなかで洸太は特別で、「優しさ」と「空気を読む」ことがなくても居られる、良好で信頼関係の築かれた幼馴染だった。




この関係に変化があったのは中学3年生の時。


1年生の時から仲良くしていたマナちゃんの好きな人に告白をされた。

好きじゃなかったし、そもそもマナちゃんの好きな人だし、付き合うなんて選択肢は全くなくて、迷うことなく断った。



だけど次の日、学校に行くとあたしの机には乱暴な字で「最低」「性悪」「横取り女」などなどなど、とにかくマイナスイメージで下品な言葉ばかりが書かれていた。




「マナの好きな人って分かってたくせに最低だよ」
「洸太くんと付き合ってるのにさ、ホント洸太くんかわいそう」
「大して可愛くもないくせに」
「弥生って男に媚びるの上手いよね。前から思ってたけど」
「すましてる感じもムカつく」



ありもしない事実を次々に掛けられ、机を汚され、あたしはあっというまにひとりになった。