「ねえねえ。あたしとデートできて鼻が高い?」
「そろそろ電車くるぞ。ホームから落ちるなよ」

 スルーしないでよ!

「……落ちないし」
「調子戻ってきたみてえだな」
「全然だよ。自信なくなっちゃう」

 大地くんは、あたしである必要ないのかなって。
 それなりに楽しんでくれてるのかもだけど、気持ちに差がありすぎる。

「いっかいくらい。好きって言葉を大地くんの口から聞きたい」

 そしたら百年でも二百年でも、あなたのこと想っていられそうだよ。

「それを言っちまうと。お前。満足してどっかいきそうだしな」
「……は?」
「今は黙って守られてろよ」
「あ、あたしのこと。実は、めちゃくちゃ好き!? かわいくてたまらない? 他のやつに奪われないか心配で泣きそう?」
「もう黙ってろ」
「おっぱい大きいなって思う?」
「思う」
「セクハラ!」
「お前が聞いたんだろ」

 これはもう、両想いなんじゃないかな。