「っ、いててて……」
つった足は痛いけれど、身体はそれほど衝撃を受けてない……?
「……ったく、そんなもん部屋でやるなよ」
「……虹、くんっ!?」
視界を埋め尽くすのは、困ったような呆れたような虹くんの端正なお顔……。
ここまで至近距離で見たのは初めてかもしれない。
虹くんの夜の闇を映したみたいな瞳に、私のマヌケ顔が見える。
「なんてことを……私、重いのに……ホントにごめんね虹く……っ、」
自分の体重と事の重大さを把握した私は、慌てて立ち上がろうとした。
だけど、その腕を虹くんが掴んだ。
「どこが重いんだよ」
「なっ……何言って……体重管理出来てないし、このままじゃミッション中に足を引っ張っちゃうし……っ、」
虹くんの呼吸がとても近くてひどく動揺してしまう。
そんな私の腕を虹くんが自分の身体へとさらに引き寄せた。



