* * *


……で、真夜中って何をさせるつもりなんだろ?


てか……このミッションを最後までクリアすると何があるのか。


そもそもこれを企てた人はどこの誰だ!

何が目的なのかわからないし、名乗りをあげてほしいものだよ。


学校でぼっちな私はぐるぐる考えていた。



そんな5月も半ばに差しかかった昼休み。


私に悲劇……いや転機?が訪れた。



「ねぇ虹。好きって10回言って」


「……それ、言わせたいだけなやつだろ」


「バレた?」



深恵くんは私のクラスに侵入して虹くんの隣を陣取っている。


それを見た女子のみんなは、



「ふたりを見てるだけで全身運動」



尊い、眼福などと唱えながら手を合わせていた。


ここの女子、大丈夫かな……。


すると、深恵くんは私を見るや否や、挑戦的に笑ってきた。