「ねぇ、もうキスしていい?」


「……っ、キス……!?」



恥ずかしくて目を泳がせる私に、フッと笑みを零すと、



「ホント可愛いな、お前」



甘やかすみたいに囁いて、触れるようなキスをした。



「今日は帰んないんでしょ?」



静かに唇を離すと、虹くんがイタズラっぽく聞いてくる。



「……か、帰んない……予定です……っ」


「じゃあ俺も我慢しないけど、覚悟出来てんの?」


「もちろんっ、出来てるよ!」



お兄ちゃんに怒られたって構わない……かも。