「あんた、レーヴの寮生じゃないだろ?」
「……っ!!」
核心を突かれた私は言葉を失った。
「俺をみくびらないでよ? レーヴの寮長を務める女子に情報をもらった。“黒田星七って寮生なんかレーヴにはいない”ってな?」
女子寮の寮長さん……それは個人情報の流失ではないでしょうか?
……なんて言ってる場合ではない。
絶体絶命……やばすぎる……。
「そ、そうなの!? きっとそれは、私の存在感がとてつもなく薄いから……」
「は? そんな言い訳が通用すると思ってんのか?」
……到底思っていません。
「寮生だって嘘までついて虹につきまとってる理由、白状しろ」
真剣味を帯びた口調。
寮生ってことは嘘じゃない!と言いたいけど、とても口に出来るわけない。



