けど、それは一時に過ぎなかったのだ。

中学に入学したら、魔女だなんて誰も信じないだろう。


そんな幼稚なことを言っている方が恥ずかしいと、声をあげる人がいるかもしれない。


少しの期待を胸に学校へ通い続けた。

それが私の唯一の抵抗だったから。


だから、これ以上にエスカレートするなんて思ってもみなかった。


再び始まった魔女狩り。

変わることのない長い日々。


制服を脱がされそうになったある日、私の心は限界を迎えた。



「……もう、学校には行かない」



震えを隠して口に出したその時、私は崩れ落ちて泣いた。

お母さんを守ることなど出来なかった。

私は戦いに負けたのだ。



「もういいんだよ、星七……」



私以上に泣いていたのはお母さんだった。


それ以来、部屋に引きこもり、みるみると痩せていく身体。