「星七ちゃんが災いをもたらしたんだよ」


「うんうん。翠ちゃんが突然転校しちゃったのも、魔女の呪いだよ」


「……えっ。じゃあアレもそう? 先月、エミちゃんが肺炎になっちゃったのも……」


「絶対そうだよ。リクくんが鉄棒から落ちて大怪我したのも、みーんな、この魔女の子供のせいじゃん!」



頭が真っ白になって心臓が縮みかけていく。

全て、このクラスに私が災いをもたらしたことが理由とされた。


そんなの馬鹿げてると思った。

でも、それに対して誰ひとり異を唱えることもなく、悪意はどんどん加速を増していった。



「魔女の刻印があるか調べるぞ!」



身体を押さえつけるために私へと群がる男子。



「ふふっ。魔女の身体ってどうなってんのかな」



刃のように振り下ろされる女子の笑い声。


それは“魔女狩り”と呼ばれたイジメだった。